2003年11月。当社の営業マンから相談を持ちかけられました。実は、八戸にあるドームの下にテントを張るための材質についてでした。というのは、「ドームこぼれ話」 にも書きましたが、ドームの天井から結露水が落ちて下の遊技場の操作盤にかかり、誤動作を起こしかねないため至急見積もってほしいというのです。大きさは30m*15m(扇形)。条件は、ドーム関係者でも取り外しができること。ドームの質感を残すため透明、または半透明であること。防水になっていること。消防法に引っかからないこと・・・の4点。最初、透明フィルムを考えたというのですが、強度からすれば弱いと思われるし、何かいいものがないかというものでした。すかさず、それだったらパワーリップ」でいいんじゃないということで、問屋さんに相談したら、防炎処理されているのはエアロシェルター用だけということであり、それだけのためにしか製造していないので、原反の販売は無理とのこと。それならば、寸法を指定し、加工してもらったらどうかと再度交渉。結果オーライの答えを得たため見積もりをし取り付けることになりました。下の写真がそのときのものです。半透明のシートに上からスポットライトが照らし出されちょっと幻想的なものに仕上がりました。シート自体の重さは先ほどの面積でも20kgにも満たないものだったと記憶しています。(間違っていたらゴメンちゃい)。改めて物性を確認すると、もう少々強度があれば、いろんなものに利用できるのになぁ・・・という感じですが、今後このようなリップ形式(格子状に強度をつけたもの)のものが見直され、ゆくゆくはトラックシートにも応用されないかなァ・・・とほのかに期待しております。
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