綿帆布


従来、シートといえば、綿帆布のことをさしていました。いわゆる「ズック」と言われていたものです。
特性として重いとか、湿ったところではカビがはえるといったこともあり、最近ではあまり使われなくなりましたが、通気性があるために青果物を商いとされている方や、化学繊維と比べて熱に強いといったことから,
合材(アスファルト)を運ぶシートとして重宝がられ、今でも根強い人気があります。 また、かわった使い方としては、練習用のマワシ、野球のベース、サンドバッグの素材としても使われております。

ビニロン帆布
綿帆布に取って代わって使われるようになったのがビニロン帆布でした。
綿帆布と比べて軽い、強い、そしてなによりも、反物どうしの巾たしでウエルダーやライスター加工が出来るようになり、ミシン目の無いシート(逆にいえば巾たし部分から雨漏れしない)ができ、圧倒的なシェアを誇ったものでした。ただ、欠点もありました。冬場 硬くなるのです。また縮みも大きく、ポリエステル帆布の出現と共に影をひそめることになります。
エステル帆布
ビニロン帆布の欠点である耐候性、寸法安定性をカバーしたのがポリエステル帆布です。
軽い、縮まない、硬くならない等々、現在ではこの帆布が主流となっております。
同じポリエステル帆布でも、製造メーカーにより独自の特色を出すため、多少の品質の違いがありますので、当社では、用途別にクラレ・ユニチカ・東レ・大和紡績の各製品を取り揃え、材質の特性に合ったものを製作しております。
また、最近では、カラーバリエーションが豊富になり、緑一色だったシートの業界にも花が咲きそうです。

ターポリン
ポリエステル帆布と同様、現在のシート素材の双璧とも言えるものです。
日本製のターポリンは、表面処理の問題でフラッタリング(バタツキによる塩ビの剥離の危険性)に弱いため、運送用には適しておりませんが、ヨーロッパでは特殊コーティングをほどこしており、この素材が主流になっております。
値段も安くなり、最近ではポリエステル帆布より広範囲に使われるようになってきました。

Pシート
(ポリエチレンシート)


ブルーシートでおなじみのクロスシート。
とにかく安い、軽いという特徴があり、ONE WAY的な使い方をされる方が多いようです。
1インチ間の糸の本数も14*14本、10*10本、8*8本など各種あり、使い分けて使用される方が多いと思います。ただ、最近では外国製品のものが輸入されて価格が乱れており問題視されております。

透明ビニールシート


フィルムの中に糸を挿入し強度を増したものです。透光性があり、間仕切りシートとして使われるケースが多いようです。また、厚いものは、シートハウスの明かり取り用として使われたり、シートハウスの屋根幕としても使われます。メーカーさんにより強度がかなり違うものがありますので、カタログで確認してから使われたほうが良いと思います。

オレフェン系シート
脱塩ビをめざしたシートです。塩ビを使用していないため、養殖用のプールにつかわれるケースが多かったのですが、最近では、地球環境にやさしいという特性から、少しずつですが一般のシートにも使われ始めてきております。ただ、特殊なウエルダーを必要とすることと、独特な硬さがあり、加工に多少の難点があります。
メッシュシート
現在では、建築用シートの代名詞とまで言われるようになりました。シートの強度により、T類とU類に分かれます。
また、メッシュの穴の大きさにより、建築用・塗装用などに使い分けされております。寒冷地では、その透光性を利用して駐車場の雪よけのシートとしても使われ始めてきました。

ゴム系シート
一般的なシート屋さんでは、あまり使われることはありませんが、コンテナバックやコンクリート養生シート、ゴムボートなどで目にすることができます。ウエルダー加工が容易に出来ればもっと違った分野に使われる素材だと思います。検討の余地のある素材でしょう。