テ ン ト 素 材

テトロン素材

お客様の中には「ビニール」というかたも多いのですが、テント素材としては一般的なものといえます。汚れにくく,退色しにくいという長所がありますが、反面冬場には硬くなりがちです。テント生地の表面にエンボスがかかって光を乱反射させているものがあります。メーカーさんによりその深さに差があり、カッティングフィルムがくいつきやすいものとそうでないものがありますので、文字を入れる場合には注意されたほうが良いと思います。
可動式オーニングの素材としてこのテトロン地を「寒冷地」で使う場合には注意が必要です。巻取りサポートがつくような長物、かつ2500mm以上の出巾の場合にはあまりお奨め致しません。左右のアームの調整が少しでも狂っているとシワが発生し、そのまま硬くなってシワが取れなくなります。また巻取りパイプにからまって動かなくなることがありますので注意が必要です。
供給メーカーとしては、テイジンさん、クラレさん、東レさんの3社があります。生地サンプルをご覧になりたい方は下のセルをクリックしてください。メーカーさんののホームページへリンクいたします。
 

アクリル素材 ヨーロッパではイギリスを除き(イギリスではエナメル系のものが多く見受けられましたが、それがどういう物なのかはわかりません)多く見られるタイプのテント素材です。布地の風合いや色の奥深さからすれば「これぞテント素材」。クロウト受けする素材です。デザイン性・ファッション性を重視しているため完全防水ではありませんが、お客様に説明し、納得していただいてから使用しています。(逆にお客様はデザイン性という言葉に弱いらしく、防水性のことはあまり問われません)ただ、糸の段階から染める先染めの生地でないと色ざめが激しくお奨めできません。私の失敗談ですが、その当時は先染めや後染め(糸からでなく布地に仕上がった段階で染めること)という言葉も知らず、いつも使っているメーカーの物を使って施工したのですが、最初はエンジ色なはずのものが、1年後には淡いオレンジ色に変色していました。それほど退色が激しくなります。これではお客様からクレームがくるのは当然です。それ以来私どもはアメリカ製のサンブレラを使用しております。もちろん先染め加工です。色の具合や風合いも持続し好評をいただいております。ただ、固定のオーニングに取り付ける場合は注意が必要です。和紙と同じように呼吸するかのような感じになります。すなわち、雨やしっけが多い時には生地自体が伸びるような感じになり、晴れるとピンと張ります。逆にそのような生地だから可動式には最適なのかもしれませんが・・・。輸入元は大一帆布(株)さんです。
また、(株)サラシナさんのテンポテストも先染め加工です。
生地サンプルをご覧になりたい方は下のセルをクリックしてください。取扱い商社さんのホームページヘリンクいたします。
 

バックリット素材 アメリカ・カナダ・韓国などでおなじみのテント素材です。看板の用途に重きを置くために開発されました。
内側から蛍光灯をあてて発色させるために透光性が必要になります。日本で最初に登場したのが東レの「コスモフェイス」。発売当初のコスモフェイスは、私達の要求をすべて兼ね備えておりました。すなわち、強度・透光性はもちろんですが、ベースとなる色に特殊な溶剤をつけて型抜きすると表面の色がとけて下の白地が出るという仕組みになっておりました。この方法ですと、カッティングや熱転写で色をつけるという作業がはぶけますので熱転加工の依頼とか、カッテイングの機械を買わずにすんで良かったのですが,いまこの方法で出荷しているのはカンボウさんの「エラディライト」だけです。
ただ、バックリット自体の全体需要がいまひとつという状況であり、今後はその方面のPR活動が重要な課題となるでしょう。
供給メーカーとしては、テイジンさん、クラレさん、東レさんの3社があります。

これからの注目素材 別名「光るシート」。大きく分ければバックリット素材の一種になるかもしれません。韓国のメーカーさんがオーニング用ELの素材を開発しております。糸の中に特殊な伝導物質を埋め込み光らせるもので、当時は(2002年)2m巾を目指しているといわれておりましたが、現在どこまで進んでいるかは不明です。